第六章・天に抛(なげう)つ(2)

 

 舟は小矢部川の流れに乗って河口に出ると、富山湾に面した伏木の港に入った。港には手回し良く、高山右近が大型の外洋船をつないで待っていた。

「大殿、お元気...