第六章・天に抛つ(3)

 

 翌朝、街道の木戸が開くのを待って北陸道を東に向かった。右近と利長、政重(まさしげ)は馬を使い、四(よつ)井(い)喜兵衛(きへえ)と偸(ぬすみ)組の配下三人は徒歩...