米子市の郷土芸能「米子がいな万灯」の個人の技を競う「妙技会」と、5年に1度の「名人戦」がこのほど、同市弥生町の駅前だんだん広場であり、大松建設万灯会の長谷川翔哉(なおや)さん(31)=米子市目久美町=が「三代目万灯名人」に決まった。
米子がいな万灯振興会(松浦啓介会長)が主催した。名人戦は過去の妙技会の優勝者ら10人が、46個のちょうちんが付いた竹ざおを額、顎、肩、腰などに立てる基本技の安定性を競った。
炎天下で風も吹く中、長谷川さんは竹5本を接いだ長さ14メートルのさおを操り、腰から順に肩、顎、額へと持ち上げる力強い演技を披露。番傘と扇子を広げるパフォーマンスでも魅せた。職場の万灯会では隊長を務め「名人の名に恥じぬ演技をしていきたい。チームでも技を共有し、底上げしたい」と自覚をのぞかせた。
米子がいな祭で開かれる予定だったが、雨で延期されていた。妙技会は一般、おんな万灯、子ども万灯など5部門に計44人が出場した。技が決まると、見守った市民が「よーっ」のかけ声で盛り上げた。(吉川真人)