ハマボウフウを数える児童=出雲市西園町、外園公園
ハマボウフウを数える児童=出雲市西園町、外園公園

 出雲市西園町の外園公園でこのほど、出雲農林高校(出雲市下横町)の生徒と長浜小学校(同市荒茅町)の児童が、セリ科の多年草ハマボウフウの調査活動をした。ハマボウフウは砂の飛散防止や海岸保全の効果を見込んで15年前から約1万本を植え付けてきたが、現状を点検し今後の活動の方向性を考える。

 ハマボウフウは50年以上前に飛砂防止策として植えられたが、食用として乱獲され、減少した。地域住民や児童生徒が保護活動に取り組んでいる。

 出雲農高は2010年から植え付けてきた。今年はこれまでの活動を検証するため、生息状況を確認しようと調査を企画した。

 植物科学科の2、3年生8人が、長浜小5年生47人とグループになり、4平方メートル区画に何株あるのかを児童に数えてもらった。児童は葉を踏まないように気をつけながら丁寧に数えた。栗田緋奈乃さん(11)は「大変だったけど、いっぱいあることを知ることができて良かった」と話した。

 出雲農高2年の日下このかさん(17)は「活動を通して地域の環境問題に関心を持ってもらえたらうれしい。調査は今後、ハマボウフウが増えていくか減っていくかの研究に役立てたい」と話した。

(今井菜月)