「週刊新潮」の連載で作家の高山正之さんが発表したコラムが波紋を広げている。外国にルーツがある人に「日本名を使うな」などとした記述が差別的と批判を浴びた。朝鮮半島にルーツを持つ日本国籍の作家・深沢潮さんはコラムで名指しされたことを受けて抗議し、出版元の新潮社は公式サイトで謝罪。コラムは連載終了に追い込まれたが、深沢さんは同社との出版に関する契約を解消する意向を示した。そうしたコラムが、多くの人の目に触れる雑誌に、なぜ掲載されたのか。社会やメディアは、差別的な表現にどう向き合い、対処すべきなのか。メディアの現場に詳しい2人に話を聞いた。

 ・すり減ってしまった感性 ノンフィクションライター・安田浩一

 ・事実誤認 読者に不親切 ライター・梶原麻衣子

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