神祭りの場で、神職が「オ~オ~オ~」と山なりの声の調子で、長く尾を引くように唱えることがある。独特の声を上げるこの作法を警蹕(けいひつ)と呼ぶ。

 警蹕を合図に、参列者は神々に無礼がないよう威儀を正し、畏怖、畏敬、恭順の意を込めて深く頭を下げる(平伏(へいふく))。神霊に対する尊崇の念の表現で、祭儀の...