島根県西部の郷土料理「うずめ飯」について調べる益田翔陽高校の生徒たちがこのほど、益田市内で成果発表会を開いた。伝統的な味と若者を意識してアレンジした一品を調理し、参加した地域住民に食べ比べてもらい、意見を聞いて交流した。
家庭科を学ぶ生徒でつくる同校家庭クラブが主催し、2、3年の役員18人が発表した。地域住民は2グループに分け、計約50人が参加した。
うずめ飯は具材を白米にうずめるように隠す料理で、島根県西部で江戸中期から食べられたとされる。
生徒たちは、校内や地域のイベントで実施した認知度調査の結果を発表。食べ比べでは、津和野町の住民から作り方を教わった伝統的なうずめ飯と、煮物の具材を多くして食べ応えを出したアレンジ版を用意した。同じ具材を使った「うずめ春巻き」も振る舞った。
参加者は本ワサビをすりおろしてご飯にのせて食べ、「食べやすい」「こっちは味が濃い」などと感想を話した。
クラブの会長で3年の伊藤凜乃(りんの)さん(17)は「家庭で作って食べてもらい、うずめ飯をもっと広めたい」と話した。(吉田雅史)