俳優の高石あかり(※高=はしごだか)主演を務める、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土 前8:00 NHK総合 ※土曜日は1週間の振り返り/月~金 前 7:30 NHK BS、BSプレミアム4K)。花田ツル役の池谷のぶえがコメントを寄せた。
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――ご出演が決まった時のお気持ちを教えてください。
脚本家のふじきさんとは昔からの知り合いで、面白い舞台作品をよく拝見していたので、『ばけばけ』を書かれるとニュースで知って、楽しい作品になりそうだなと思っていました。小泉八雲さんのことも、イキウメ(劇団)の舞台『奇ッ怪 小泉八雲から聞いた話』を観劇して気になっていたので、気になるふたつが合体する面白そうな朝ドラだと思っていたところにお話をいただきうれしくて、作品に関われることにとてもワクワクいたしました。これまでに出演した朝ドラ(『瞳』『ひよっこ』『半分、青い。』)はどれも東京のNHK制作だったので大阪局にお世話になるのは初めてですが、なぜか「おかえりなさい」という雰囲気がある温かい現場です。
――演じられる花田ツルさんはどんな人物でしょうか?
ツルはおトキちゃんがシジミを売りに来る花田旅館の女将です。おトキちゃんに対しては、まるで自分の子供のような気持ちもあるんだろうなあという気がします。おトキちゃんにとって家族には言えないことを言えたり、頼めないことをお願いできるような、家族とは違う手助けを求められる存在でしょうね。私自身も祖母の家に行くと親に対するのとはまた違った甘え方ができたような気がするので、トキにとってのツルもそういう感じではないかと思います。
トキ役の高石あかりさんとははじめましてです。凛(りん)としていながら、とても柔らかく自然体でその空間にいらっしゃいます。まだお若いのにすばらしいですよね。
平太役の生瀬さんとは何度もご一緒していて、リスペクトと信頼があるので、お芝居については何ひとつ相談していません(笑)。ツルと平太に楽しいことを求めていただいている空気感をたぶん生瀬さんも感じてらっしゃるはずなので、コミカルなことは積極的にやるようにしています。
ツルはヘブン先生とのシーンも割と多い役です。初めは「ちょっと困りますよ、異人さん」という感じですが、次第に積極的にまでは行かずとも、平太さんよりは受け入れるようになっていきます。もしかしたらおトキちゃんとヘブン先生の関係に何か予感めいたものを感じているのかもしれないですね。
ヘブン役のトミーさんは「こういう感情だったらこうした方がいいんじゃないか?」などと、積極的にご相談されている印象です。「ここはヘブンが靴のまま上がった方が面白いんじゃないか」と提案されたり、ユーモアあるアイデアも持ってらっしゃるすてきな方です。
――収録された中で印象的だったシーンを教えてください。
とても印象的で大好きなのが、おトキちゃんとおフミさんがシジミを売りに来るシーンです。シジミはむき身と殻つきの2種があってお2人はお高い方のむき身を買ってほしいわけなんですけど、それを見せてくださるふたりの姿がなんとも言えず、「むき身を買うよ~!」という気持ちになりました。ちっちゃいシジミをこんなにむくのは、そりゃ大変だ!と思うほど、すごい量のむき身だったんです(笑)。あのむき身のアップを撮ってほしいぐらいでした。きっと2人で怪談を話しながら、朝までむいていたんでしょうね。
それから、阿佐ヶ谷姉妹さんの蛇(へび)と蛙(かえる)のナレーションもとても好きです。松江で八雲さんが住んでいたお家を見に行ったら、書斎の前のお池でカエルがゲコゲコ鳴いていたので「だから蛙がナレーションなんだ!」と納得しました。お庭にはちゃんと蛇もいるらしいですよ。蛙と蛇が2人の暮らしをずっと見守っていたんだなと思いました。
――視聴者の方々に作品の見どころとメッセージをお願いします。
おトキちゃんとヘブン先生の人生が軸ですが、その周りで生きていた人たちの人生もほんわかと温かく描かれ、やさしい作品になっています。『ばけばけ』というタイトルには怖いイメージもあるかもしれませんが、そんなことはありません。ふじきさんの脚本の、日常を本当にそのまま大切に大切に紡いでいる感じがとてもすてきなので、ドラマをご覧いただく時間も温かく、いいひとときになるんじゃないかと思っております。ぜひご覧ください。
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