エバースの漫才を絶賛した中田カウス (C)ORICON NewS inc.
エバースの漫才を絶賛した中田カウス (C)ORICON NewS inc.

 大阪・なんばの吉本漫才劇場(マンゲキ)が11周年、大阪城公園・COOL JAPAN PARK OSAKA SSホールの森ノ宮よしもと漫才劇場が5周年を迎えることを受けて1日、よしもと漫才劇場で周年記念の記者会見が開かれた。上方漫才協会会長の中田カウスは、最近の漫才のネタに風潮について言及し、エバースを絶賛した。

【集合ショット】豪華!お笑い賞レースのチャンピオンらが集結

 この日は、よしもと漫才劇場で芸歴8年目以上の「極メンバー」のツートライブ、ラビットラ、マイスイートメモリーズ、豪快キャプテン、ドーナツ・ピーナツ、フースーヤ、そして、芸歴7年目以下の「翔メンバー」であるジョックロック、例えば炎、電気ジュースが登壇。さらに、それぞれマンゲキを卒業したニッポンの社長、からし蓮根のほか、エバースが渋谷・神保町よしもと漫才劇場から駆けつけた。

 それぞれのコンビによる1分の“プチネタ”で爆笑をさらうと、さらに1分間インタビューでは、芸歴20年目に『NHK新人お笑い大賞』を獲得したマイスイートメモリーズが一発ギャグを披露したり、今年4月に東京進出した、からし蓮根の伊織ラッキーが、「来年から大阪に帰ろうかな」とボケるなど、会場を盛り上げた。

 上方漫才協会文芸部部長の大池晶氏と上方漫才協会事務局長を務める奥谷達夫・吉本興業代表取締役副社長も登壇。漫才作家でもある大池氏が「ネタはどんどん高度化されているが、4分の制限時間で遊びの部分がなくなってきている。もっと自由にやれたらええのに、もっとこの部分は伸びるのに」と感じることがあるとし「チャンスがあれば、時間制限のないそんなイベントがあってもいい」と話した。

 それを受けてカウスも「遊びの部分が僕らもやってて楽しいし、お客さんも喜んでくれる。漫才はツッコミとボケで笑わすんじゃなくて、間と呼吸。どうにかそういう雰囲気を出しているのがエバース。ネタの作りも良いし、呼吸も良い。ああいうタイプの漫才が生まれることを期待しております」とエールをおくった。

 また質疑でも改めてそのことについて聞かれるとカウスは「久しぶりに間と呼吸を使う漫才師が誕生したというか、それができている。本来漫才の形」と絶賛しつつ「と言うとそこを意識するばっかりなるんですけど、フースーヤのような漫才も良い」とそれぞれに漫才の魅力があると語った。