長い時間を共にする枕。高さには注意が必要なようだ
長い時間を共にする枕。高さには注意が必要なようだ

 年が明け、縁起の良い初夢を見た方もいるだろう。気持ちを新たにしていると、米国がベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領を拘束した。悪い夢であってほしいが、世界の現実だ。

 「枕を高くして寝る」は、心配なことがなく安心して眠ることを意味する。戦いが多い時代には、敵の襲来にいち早く気付けるよう床に耳をつけて寝ることもあったといい、高い枕は「安心」の象徴になった。

 ただ、高すぎる枕は健康上の問題になる可能性があるそうだ。「殿様枕症候群」。国立循環器病研究センターが、脳梗塞を起こす原因になる首の動脈の病気と高く硬い枕の関係を研究した。首の骨のそばを通る動脈の内側が裂ける「特発性椎骨動脈解離」は、高い枕で寝る人ほど発症率が高かったという。

 日本では江戸時代、まげなどの髪形が乱れないために高い枕が使われていた。一方で随筆には「寿命三寸楽四寸」という言葉があったそうだ。4寸(約12センチ)だと髪形が乱れず楽だが、3寸(約9センチ)の方が長生きできるという意味だと考えられるといい、興味深い。

 現代社会では、首に角度がつくように枕を使い「寝ながらスマホ」をするのも同様にリスクを高める。きょう1月6日は、枕を英語でピローと呼ぶ語呂合わせから「1(ピ)」「6(ロー)」と読んで「まくらの日」らしい。健康上は高い枕はご用心だが、安心して眠ることができる世界情勢になってほしい。(彦)