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浮気、不倫、失踪、いじめ調査・・・ 求められる「証拠」と「特定」 山陰で活動する探偵たち(上)〈顔なき…声〉

松江市内のファッションホテルに1台のSUV車が入っていく。  部屋の入り口付近の駐車場に止まると、中からカップルが降りた。ともに40代で元恋人同士。いまは互いに配偶者がいる。約3時間後、2人は部屋を出て再び車に乗り込んだ。  同時刻、駐車場内に止まる別の車にも男女の姿があった。感づかれないようカメラで車やナンバープレートを捉え、駐車場から外に出るまでの一部始終をつぶさに記録していた。    探偵たちが押さえた不倫現場の証拠写真(探偵事務所提供、画像の一部を加工しています)  この男女はいわゆる「探偵」だ。  映画やドラマ、アニメに登場し、鋭い洞察力と調査能力で犯人を追い詰め、依頼に応える。ただ、現実は異なる。寄せられる相談は人間の情欲にまつわる依頼がほとんどだ。  新聞の原則は「実名報道」だ。一方、匿名でなければ語れない背景や事情を持つ人も多くいる。その声から社会の断面を見る「顔なき…声」。今回は山陰を拠点とする探偵事務所の代表を務める40代の女性を取り上げる。山陰でも活動するリアルな探偵たちの姿とは…。 ▽▽▽  「最近、旦那が風呂場にスマホを持って行くようになった」  「同窓会に参加してから妻の様子が何かおかしい」  「最近、夜の営みがなくなっている」  開業から数年。電話やラインで日々寄せられる相談は9割が不倫と浮気に関する身辺調査だ。