英国で開かれていた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が閉幕した。産業革命前からの気温上昇について「1・5度に抑えるための努力を追求すると決意する」とした成果文書を採択したものの、焦点だった石炭火力の扱いは、インドなどの反発で「段階的廃止」から「段階的削減」と表現が弱まった▼温室効果ガス排出量が世界トップの中国、3位のインドは当面石炭の利用を見込む。このため、石炭火力の段階的「廃止」を受け入れなかったことが背景にある。日本はどうか。同様に今後、長期間、石炭火力への依存を続ける方針のようだ▼岸田文雄首相はスピーチで「アンモニアや水素を活用した二酸化炭素(CO2)排出ゼロ火力」を強調したが、技術的にもコスト面でもハードルは高く、非現実的と指摘される対策。環境保護団体から対策に不熱心な国に贈られる、不名誉な「化石賞」を受賞した▼議長国・英国は石炭火力の電源比率を2015年の23%から2%に減らした。石炭火力の削減を目指すには、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーを大幅に増やす必要があるが、電気料金の値上がりにつながる懸念がある▼脱炭素、脱石炭火力。日本にはどの方法が一番いいのか。十分検討し強力に推し進めることが必要だ。国民も同様だ。無理する必要はないが、省エネ、節電など覚悟を持った生活ができるかが問われる。(富)