福光石の採石場で熟成させたシュトレンを取り出す日高晃作さん=大田市温泉津町福光
福光石の採石場で熟成させたシュトレンを取り出す日高晃作さん=大田市温泉津町福光
日高晃作さんが作成、熟成させたシュトレン
日高晃作さんが作成、熟成させたシュトレン
福光石の採石場で熟成させたシュトレンを取り出す日高晃作さん=大田市温泉津町福光 日高晃作さんが作成、熟成させたシュトレン

 ドイツでパン作りの修業を積んだ大田市の日高晃作さん(40)が、世界遺産・石見銀山遺跡の公開坑道や地域特産の福光石の採石場で熟成させた菓子パン「シュトレン」を売り出す。生地を坑道跡でねかせる店がドイツにあったことから着想を得た。深い風味が特徴で、地域ならではの商品としてアピールする。 (錦織拓郎)

 シュトレンは保存食としても知られる、クリスマス時期の代表的なパン。

 石見銀山遺跡の公開坑道・大久保間歩(まぶ)(大田市大森町)に大森産のユズを入れたパン、日本遺産に認定された福光石石切場(同市温泉津町福光)には地元酒造会社の日本酒と酒かすを使ったものを、夏から計約150個ねかせた。

 夏でもひんやりとした空気に包まれ、温度が安定した場所で熟成することで、パンや果実の風味が引き出され、まろやかな味になるのが特徴という。

 長さ約20センチ、幅7~8センチで3240円。日高さんが経営する大田市大森町のドイツパン専門店「ベッカライ・コンディトライ・ヒダカ」で近く取り扱いを始める。

 日高さんは専門店を2015年に開業。修業したドイツのパン屋の取り組みを思い出し「同じことが島根でもできないか」と考えた。間歩や採石場を管理する関係機関などに協力を求めて実現した。

 6日に間歩や採石場を訪れ、熟成用の容器からシュトレンを取り出して試食した日高さんは「しっとりとした食感で、とても良い出来だ」と強調。来年以降、市内の別の史跡でもパンを熟成し、商品をシリーズ化させる構想も練っているという。