昨年11月30日に新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が国内で初確認されてから間もなく2カ月。従来のウイルスに比べて感染力が強く、正月明けから驚異的な速さで感染が拡大。22日には1日の新規感染者数が初めて5万人を超えた▼「最悪の事態を想定した」(岸田文雄首相)はずの対策は、感染爆発と言えるスピードに追い付いていない。新規感染者が、まだ1日500人台だった昨年末の時点で「1月の早い時期に急激に感染者が増える可能性が高い」と警鐘を鳴らす専門家もいただけに、政府にも国民にも、油断があったようだ▼山陰両県も6日の発表で、いずれも2桁の計44人になって以降、急増。島根県は初めての「まん延防止等重点措置」適用を国に要請した。学校や医療現場をはじめ、社会・経済活動への影響が心配だ▼歯がゆいのは3年目を迎えたコロナとの闘いでデータに基づく効果的な対策がいまだにはっきりしない点。例えば人流抑制と人数制限のどちらがより有効か。飲食店対策も営業時間短縮と定員制限、さらに酒類の有無で、どの程度の差が出るのか具体的な説明は聞かない。200万人を超す感染例があるのにだ▼遅れが指摘される3回目のワクチン接種を急ぐと同時に、デジタル処理で迅速化された科学的なアプローチで、これまでの対策を検証し、より説得力のある対策を示してほしい。(己)