2008年に新車で購入し、今も使っているワンボックス車の自動車税を5月に支払ったところ、4万5400円に上がっていた。昨年までは3万9500円だった。ガソリン車の場合、新車登録から13年が経過すると自動車税が約15%上がる経年車重課という制度によるものだ▼最近のエコカー(低公害車)に比べて、古い車は環境への負荷が大きいからというのが制度の趣旨。並行してエコカー減税を進め、新しい電気自動車やハイブリッド車への買い替えを促す▼愛車の走行距離は21万キロ。「不具合は所々あるものの、まだ走るのにもったいない」との思いに家計の事情も絡んで買い替えずにきたが、「長く乗り続けてごめんなさい」と思わされる制度である▼確かに、わがワンボックスの燃費はよくない。ただ、買い替えなかった13年間、わが国の自動車産業に貢献はできなかったが、新車製造に必要な鉄やプラスチックなど限りある資源を個人レベルでは使わなかったという点で、地球環境の保全に多少なりとも貢献できたはず。これも一種のエコと言えないか▼増税を機に、車を造り走らせることがさまざまな面で環境に負荷を与えていることを改めて認識した。程度の差はあれ、エコカーも同じだろう。「罪悪感」とは言わないまでも、そうした自覚を持ち、きちんと受益者負担をしながら、不要不急の走行は控えて大切に乗り続けよう。(輔)