洗顔料を泡立てる藤田智加(ちか)店長=松江市玉湯町玉造、玉造温泉美肌研究所 姫ラボ
洗顔料を泡立てる藤田智加(ちか)店長=松江市玉湯町玉造、玉造温泉美肌研究所 姫ラボ

 梅雨が到来すると気になるのが湿気。梅雨から夏にかけては湿気による肌のべたつきが気になる人も多いだろう。汗や湿気、皮脂によるべたつきを抑えて美肌を保つためのポイントを聞いた。(Sデジ編集部・宍道香穂)

▷湿度が高い季節も保湿が大切
 温泉水を活用した基礎化粧品を販売する玉造温泉美肌研究所 姫ラボ(松江市玉湯町玉造)の藤田智加(ちか)店長(41)に話を聞いた。

 湿度が高いと肌や髪の毛がべたつくことは想像できるが、肌がべたつくのはなぜなのか。藤田店長によると「汗や皮脂が蒸発せず、肌にとどまることが原因と考えられる」とのこと。

 梅雨や夏は気温が上がり、汗をかきやすくなる。湿度も高くなるため、かいた汗が空気中に蒸発せず、肌に付着したままになってしまう。汗と一緒に皮脂も分泌され、顔に付いたままになると、よりべたつきを感じやすくなる仕組みだ。肌にとどまった汗や皮脂が酸化すると炎症が起こり、あせもや吹き出物といった肌トラブルにつながる。

べたつきを感じる主な原因は、気温や湿度の高さ。汗や皮脂が顔にとどまらないよう、こまめに拭き取ることが「美肌作り」のポイントだ。

 べたつきを抑え、肌を健やかに保つポイントは何か。藤田店長は日中のお手入れ方法として「こまめに汗を拭き取ると良い」と話した。汗や皮脂がなるべく肌にとどまらないよう、タオルなどでこまめに取り除きたい。

 日頃のスキンケアはどうか。
 べたつきを洗い流すためには洗顔が欠かせない。藤田店長は「顔をゴシゴシと強く洗うと、肌に負担がかかる」と言い「しっかりと泡立てた洗顔料で洗うと良い」とアドバイスした。摩擦は肌にダメージを与え、肌荒れの原因となる。洗顔ネットなどを使ってきめ細かい泡を作るのがポイント。モコモコとした泡は柔らかく、優しい洗い心地で、肌の負担を軽減できる。また、細かい泡が全体に行き渡り、毛穴の汚れを落としやすくなるという。

顔を洗う時は、しっかりと泡立てた洗顔料でやさしく洗うのがポイント。

 洗顔後は保湿する。蒸し暑い時期でも肌の保湿は大切という。汗や湿気で潤っているように感じても、内側は乾燥していることが多いそうだ。また、夏は冷房がかかった部屋で過ごす機会が増え、知らず知らずのうちに肌が乾燥しがち。肌を健やかに保つためには、肌内部の水分をキープすることが重要だ。化粧水やジェル、乳液などを使って、しっかりと保湿したい。

▷季節によって使い分けもお薦め
 じめじめした季節は乳液やクリームのべたつきが気になり、化粧水だけでスキンケアを終えてしまう人もいるかもしれない。乳液やクリームには化粧水で水分を補った肌に蓋をする役割がある。肌の内側に水分を閉じ込めておくための大切な一手間だ。

 スキンケアでべたつくのが気になるという人は、さっぱりとした使い心地のスキンケア用品を選ぶと良い。乾燥しがちな冬は高保湿タイプのもの、湿気が多い夏はさっぱりとした使い心地のものと、好みに応じて分けることで、ストレスなく肌の手入れができそうだ。

姫ラボが販売しているスプレータイプの化粧水「玉造キラキラミスト」(80グラム1180円、200グラム2280円。いずれも税込み)

 姫ラボが販売しているミストタイプの化粧水は、細かい霧状の化粧水を顔に吹きかけて使うため、ひんやりと気持ち良く人気があるという。使い心地はさっぱりとしていて、夏の保湿に良さそうだと感じた。ぷるぷるとしたジェル状の保湿アイテム「オールインワンゲル」も夏にお薦め。みずみずしくさっぱりとした使用感に加え、化粧水と乳液の効果が一品にまとまり、手間が省けるのがうれしい。昨年夏から販売を始めた「UVカットクリーム(日焼け止め)」は、滑らかで伸びが良く、軽やかな付け心地が人気という。

姫ラボが販売しているオールインワンゲル(100グラム、税込み2680円)
姫ラボが販売している日焼け止めクリーム(30グラム、税込み1870円)

 新型コロナウイルスの影響でマスクを着ける時間が増え、べたつきを感じやすくなった人もいるだろう。藤田店長も「ニキビが増えた」「肌荒れするようになった」といった悩み相談を受けることが増えたという。「皮脂や汗の酸化で炎症を起こしていたり、マスクの材質が肌に合っていなかったりと、原因は人それぞれ」と言う。肌が炎症を起こしている場合はなるべく肌をこすらない、不織布のマスクが肌に合わない場合は布マスクに変えるなど、原因に応じて対処したい。

 肌のトラブルついて藤田店長は「気温や湿度、摩擦といった外的要因のほか、ストレスや食生活、冷えなど体の内側に原因があることも多いと感じる」と話した。顔に吹き出物が増えた、最近肌がくすんでいるなどの不調は、体や心の調子が悪いというサインかもしれない。バランスの良い食事をとる、適度な運動をする、ゆっくりと風呂につかるなど内側からのケアも心がけ、健やかな美肌を保ちたい。