第26回参院選は22日公示される。7月10日の投開票に向けて選挙戦が始まる。全体の勝敗を左右する32の改選1人区を中心に与野党の攻防が激化する。憲法改正に前向きな勢力が改憲発議に必要な3分の2以上の議席を維持するかどうかも焦点だ。共同通信の21日の集計で、530人超が立候補を準備している。鳥取・島根合区選挙区(改選数1)は現職と新人4人の計5人が出馬を予定する。

 鳥取・島根合区選挙区は自民党現職の青木一彦氏(61)=2期、公明党推薦=と、立憲民主党新人の村上泰二朗氏(33)、共産党新人の福住英行氏(46)、NHK党新人の黒瀬信明氏(37)、政治団体・参政党新人の前田敬孝氏(60)が立候補を表明している。

 青木氏は松江市殿町の島根県庁前で午前9時半に第一声。党島根県連所属の衆参国会議員や県議、公明党島根県本部幹部が顔をそろえる。その後は松江、出雲両市の7カ所で訴える。

 村上氏は推薦を受ける連合島根の事務所に近い、松江市伊勢宮町の宍道湖遊覧船第2乗船場前で午前10時、初めてマイクを握る。松江市役所前でも演説し、午後は米子駅前で出陣式。

 福住氏は鳥取市東品治町のJR鳥取駅前で午前9時に第一声。午後に中国電力島根支社(松江市)近くでマイクを持ち、出雲、米子、倉吉の3市を含め計6カ所で街頭に立つ。

 黒瀬氏は午前から正午ごろまでの間に、松江市灘町のNHK松江放送局前で第一声に臨む。

 前田氏は午後0時半ごろ、米子市末広町の市文化ホール前で初めての街頭演説に立つ。

 立候補の届け出は午前8時半~午後5時に島根県庁で受け付ける。

 参院の定数は今回3増されて計248となる。うち半数の124議席(選挙区74、比例代表50)と、非改選の神奈川選挙区の欠員1を補う「合併選挙」を合わせた計125議席を争う。

 岸田文雄首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表は、勝敗ラインを「非改選を合わせて与党で過半数」に設定。与党の改選議席69を大きく下回る56で届く低めの目標を掲げた。19年参院選で自民は57議席、公明は14議席を獲得した。

 立憲民主党の泉健太代表は野党で改選過半数(63議席)を目標とする。

 定数248に対し、改憲発議に必要な3分の2以上は166議席。改憲に前向きな自民、日本維新の会、国民民主党と、「加憲」を掲げる公明を合わせた改憲勢力が82議席を獲得すれば3分の2以上を維持する。

 (取材班)