高校生と議論する「ポリレンジャー」の秋本大空さん(左から3人目)=松江市西津田9丁目、開星高校
高校生と議論する「ポリレンジャー」の秋本大空さん(左から3人目)=松江市西津田9丁目、開星高校

 10日の参院選の投票日に向け、若者の政治への関心を高め、投票所に足を運んでもらおうと、島根大の学生団体「ポリレンジャー」が活動している。松江市内の高校で政治をテーマにした授業を開いたほか、鳥取・島根合区選挙区の立候補者に、最も力を入れる若者に向けた政策を問う独自アンケートを実施。投票の参考となる材料を提供して、低迷する若年層の投票率のアップを目指す。

 同大法文学部の学生を中心に10人で活動。6月末にメンバー6人が開星高校(松江市西津田9丁目)を訪れ、3年生22人に出前授業を実施した。

 メンバーと生徒はグループに分かれ「外交・安保」「経済・家計」「議員」をテーマに議論。生徒からは「戦争になったときに兵隊として参加するのは怖い」や「若い人が立候補したら投票する人が増えるのではないか」などの意見が出た。松江市選挙管理委員会に借りた投票箱で模擬投票も行い、3年の三原陸蒼さん(18)は「政治を考えるきっかけになった。ニュースや演説を見て投票に行こうと思う」と話した。

 合区選挙区に出馬した候補5人には「物価高で学生の生活が苦しい。どう対応するのか」「若者の投票率が低い現状をどう見ているか」など12項目のアンケートを実施。回答を、開設した参院選サイトで公開した。

 ポリレンジャー代表の秋本大空さん(19)=2年=は「投票率の低さから、若者が社会に関心がないと思われることに危機感がある。選挙は身近なことだと伝えたい」と訴える。

 2019年の前回参院選の鳥取・島根合区選挙区のうち、島根側の年代別投票率は「18、19歳」が25・91%と最も低く「20~24歳」が31・20%で2番目に低かった。 (片山皓平)