第93回選抜高校野球大会が19日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。計32校がトーナメント戦で対戦し、山陰両県勢では鳥取城北が2年連続3度目の出場となる。試合は20日午前11時40分から、21世紀枠の三島南(静岡)と当たる。高い攻撃力を誇る鳥取城北は、まず同大会で初の1回戦突破を目指す。 (景山達登)
能力に秀でた選手はいないものの、ナインが「つなぐ」気持ちを強く持ち、チームプレーで相手を押し切る。
チーム打率は3割2分7厘。下位打線もチャンスをつくる勝負強さがある。前チームからレギュラーに入る主将畑中は、長打力だけでなく機動力もあり、広角に打球を飛ばせる。
守備は主戦広田が直球やスライダー、チェンジアップを器用に使い分けて、打たせて取る野球を得意とする。山内は右腕の大型投手で、昨秋に比べて制球力が上がった。左腕奥田も打たせて取るタイプ。二塁への送球が1・8秒という強肩の捕手岸野が、投手陣の長所を生かすリードを繰り広げる。
山木監督は「初戦からしっかりと自分たちの野球で戦い、全員で日本一を目指す」と高い目標を掲げている。
徳山 力強い打撃持ち味
攻撃面でチーム内から活躍が期待されているのは5番中堅手の徳山太一。180センチ、78キロという均整のとれた体格から力強いバッティングが持ち味だ。昨秋の中国大会では3試合で13打数6安打と勝負強さが光った。
冬は主に打撃改善に取り組み、バットのしなりを意識して打つことで、出塁率を上げた。山木博之監督は「彼の前にランナーをため、ホームにかえす働きに期待する」と望む。畑中未来翔主将は「攻撃の要だ。徳山の前に自分が塁に出て点につなげるのが理想だ」と熱く語った。
徳山は「選抜が楽しみでならない。目標は本塁打を打つこと。1試合で最低でも2本は安打を打つ」と気を吐いた。
こつこつ点を取りに
畑中未来翔主将の話 新チーム発足以来、全員が日本一になるという目標を持っている。目立つ選手はいないが、こつこつと点を取りに行く。接戦やプレッシャーに弱かったが、中国大会やこの冬の練習で克服できた。今大会は全員でつなぐ気持ちで戦う。
▽鳥取城北のメンバー
部長 中島 悠貴
監督 山木 博之
投 広田 周佑(2) 176 80 岩 美
捕 岸野 桂大(2) 177 76 魚 崎
一 宮田 葵(2) 170 80 八 頭
二 中木村連次郎(2)158 59 夢 前
三 手槌 皓太(2) 164 68 岸 本
遊 松田 龍太(2) 170 66 魚 崎
左 太田英之介(2) 175 70 本山南
中 徳山 太一(2) 180 78 難 波
右◎畑中 未来翔(2)180 86 中ノ郷
控 奥田 智哉(2) 164 60 白 鳳
〃 山内 龍亜(2) 183 83 屋 部
〃 荒川 結生(2) 163 68 鳥取大付
〃 永谷 光貴(2) 168 64 神 川
〃 松尾 天翔(2) 173 80 三 島
〃 後藤 和輝(2) 165 75 望 海
〃 坂根 叶琉(1) 173 75 北 条
〃 辻井 陸(2) 176 80 長 尾
〃 徳永 健太(2) 163 68 城 山
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メンバー表の見方 左からポジション、氏名、学年、身長、体重、出身中学の順。◎は主将。メンバーは変更の可能性がある。