試合を見守る浜田OBの(左から)清水雅治さん、梨田昌孝さん、和田毅さん=兵庫県西宮市、甲子園
試合を見守る浜田OBの(左から)清水雅治さん、梨田昌孝さん、和田毅さん=兵庫県西宮市、甲子園

 浜田が8強入りを懸けて臨んだ16日の下関国際戦は「レジェンドOB」の3人がそろって内野席で観戦し、後輩たちのプレーを見守った。プロ野球解説者の梨田昌孝さん(69)、日本代表・侍ジャパンコーチの清水雅治さん(58)と共に声援を送ったソフトバンクホークス投手の和田毅さん(41)は「(出場した)24年前と変わらぬユニホームが甲子園で見られて感無量だった」とかみしめた。(宮廻裕樹)

 和田さんはこの日、埼玉西武ライオンズ戦で東京遠征のチームに合流する前の休養日だった。母校の第1試合に備え、前日に練習を終えて福岡から新幹線に乗り込み、前入りしていた。応援に行くことは事前に梨田さんに連絡し、清水さんと一緒に3人での観戦が実現したという。

 自身と同じ左腕で、先発した波田瑛介投手に対し「2年生ながら球が速く、新チームになっても頑張ってほしい」と激励。「彼らの活躍を力に変えて自分の投球に生かしたい」と、1998年にベスト8入りした当時を思い出したように力強く語った。

 近鉄や日ハムなどで監督を務めた梨田さんは、二回無死満塁の守備で三塁ゴロを一塁に送球したプレーを試合のポイントに挙げ「本塁でアウトにして流れを断ちたかった」と悔やんだ。勝利した有田工戦も球場で観戦し「自分が出た甲子園は1回戦負けで校歌が聞けなかった。今回、現地で一度聞けて改めて重みを感じた」と感慨深げに話した。

 甲子園に春夏3回出場した経験がある清水さんは4月から、母校の野球部を指導してきた。「スイングスピードや打球のパワーを見ても差があった」と負けを認めつつ、安打と押し出しで2点を取った七回の攻撃に象徴されるように「県大会突破の鍵となった、後ろの打者につなぐ意識が選手で共有できていた」とチームの戦いぶりをたたえた。