簗の上でアユを捕まえる子どもたち(資料)
簗の上でアユを捕まえる子どもたち(資料)

 美郷町都賀地域のアユの伝統漁法「簗(やな)漁」を復活させた大和伝統漁業簗保存組合がクラウドファンディング(CF)を活用し、活動資金を募っている。イベントの運営費やライフジャケットの購入代などに充てる計画で、31日まで100万円を目標に協力を呼びかける。

 簗漁は8~10月、江の川に竹などで作った仕掛け「簗」を設置して流れをせき止め、打ち上げられたアユを捕まえる。地域では担い手の高齢化で2016年以降、休止されていたが住民有志らでつくる組合が20年に復活させた。

 今年は8月15日~10月14日の約2カ月間操業する。9~10月に計5回、観光客に漁を体験してもらうイベントを企画し、必要な資金を募ることにした。

 CFサイト「キャンプファイヤー」で募集し、寄付者にはアユやどぶろく、マタタビ加工品といった特産品を贈る。組合事務局の高橋武司さん(60)は「簗漁を次世代に残すために力を貸してほしい」と話した。問い合わせは組合事務局、電話0855(74)3110。

 (佐伯学)