国連教育科学文化機関(ユネスコ)による隠岐ユネスコ世界ジオパークの再認定審査が5日、本格的に始まった。欧州から来日した2人の現地審査員が、島根県隠岐の島町内の施設や見どころを訪れて案内板の設置状況やジオパークの教育への活用について確認した。8日まで隠岐4町村で審査する。
世界ジオパークは4年に1度、再認定審査がある。隠岐は2017年に再認定され、21年に2度目の審査がある予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期され、4日に始まった。
審査員は「保全保護」「教育」「ツーリズム」の分野でジオパークが活用されているかどうか、各地を歩いて確認する。5日は隠岐の島町中町の隠岐自然館を視察した。西郷小学校の高橋祐也教諭が、児童が同館を見学後に化石や黒曜石を探す取り組みを紹介し「ジオパーク学習は深く隠岐を知り古里を愛する心を養う」と伝えた。
同町都万の大津久港では2月に新設した「大津久の礫岩(れきがん)」の案内看板について、2人は「QRコードを付けた方がいい」「私の母親が分かるような解説がふさわしい」と助言した。
隠岐ジオパーク推進機構によると、再認定審査の可否は23年4~5月に伝えられるという。
(鎌田剛)












