急激な円安が家計やビジネスを直撃している。1年前の為替レートと比較すると、当時の1ドル=約110円から、この1年間で30円以上も一気に円安が進んだことが分かる。円安の影響は新型コロナウイルス感染症やウクライナ問題とも相まって農林水産業にも大きな影響を及ぼしている。小麦をはじめとした輸入農産物、肥料や農薬といった輸入資材などの価格が軒並み高騰しており、消費者・農業者ともに厳しい状況に置かれている。

 他方で円安は輸出においては追い風となる。海外での販売価格が従来と同一でも、円換算では約3割増しとなるため、...