NHKの朝ドラ『ちむどんどん』は、沖縄の方言で「心がわくわくする」という意味。放送は終わるが、「ちむどんどん」している山陰のバスケットボールファンも多いのではないか。Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックがきょう、新シーズンの開幕戦を敵地・新潟で迎える▼昨シーズンの躍進は見事だった。素早く歯が回る丸のこのように攻守を切り替えて40分間走り抜く「バズソー(丸のこ)スタイル」を体現。西地区2位で年間王者を決めるチャンピオンシップへ進むと、過去2度の優勝経験を誇るアルバルク東京を下した▼続く準決勝で「ちむどんどん」の本場・琉球ゴールデンキングスに競り負けたものの、強豪チームの仲間入りを果たした▼都市と地方の格差はプロスポーツにも顕在する。47都道府県で人口100万人を割るのは島根、鳥取両県を含め10県。このうち和歌山を除く9県にプロスポーツチームがあるが、地方は選手強化に充てられる費用が限られ、トップリーグに所属するのはB1の島根と秋田ノーザンハピネッツ、サッカーJ1のサガン鳥栖(佐賀)の3チームだけ。頂点に最も近づいたのが昨季の島根だ。今季は日本代表も経験した谷口大智選手ら2人の新戦力を加え、日本一に挑む▼『ちむどんどん』に代わり3日に始まる朝ドラのタイトルは『舞いあがれ!』。島根から頂点へ-。舞いあがれ!スサノオマジック。(健)