倉吉市の市立小学校2校を統合して来年4月に開校する「至誠小学校」の校名を巡り、広田一恭市長が19日、再選定を求める市民団体から直接請求があった学校設置条例廃止案を12月定例市議会に提出した。賛成の意見書を付け、校名をいったん白紙とする考えを示した。市議会が同日上程。採決は22日に行われ、可決されれば校名はあらためて選定される。
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広田市長は条例廃止案の提案理由で、直接請求のため地方自治法に基づき行われた署名が、法定数(764人)を大きく上回る4815人分だったことを踏まえ、「重みも極めて大きい。苦渋の決断ながら、いったんこれを受け入れて賛成する」と述べた。
校名決定の経緯については、統合される成徳、灘手両小学校区の地元代表による協議や、市議会の議決を経ており、「適法正当なもの」と強調した。
統合小学校の校名は4月に市教育委員会が公募。市民団体は、応募341件中1件だけだった「至誠」が採用されたのは納得できないとし、9月市議会で可決、成立した学校設置条例の廃止案を議会へ提出するよう、市に対し署名を添えて直接請求していた。(福間崇広)











