【出雲】出雲市斐川町求院の家庭菜園で両手の指を組んで祈っているように見える大根が収穫された。新型コロナウイルス禍やロシアのウクライナ侵攻が続く中、収穫した夫婦は平穏な一年への願いを込め「祈りの大根」として自宅で飾っている。
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収穫されたのは40年前から季節の野菜を植え、漬物にするのが楽しみという岡田哲文さん(75)、晴子さん(71)夫妻の畑。根が何本かに分かれた形の紫大根で、大きさは根の側から見て高さ13センチ、横9センチ、奥行き15センチ。重なり合った根の凸凹、白地に交じった紫の色合いから、両手を組んで力を込めて握りしめているように見える。
コロナ禍の影響で住民同士の交流が減り、新聞やテレビではウクライナの惨状が伝えられる。新年早々の変わった収穫に、晴子さんは「一層祈りなさいということかもしれない」と受け止め、漬物にするのはやめて玄関に飾った。哲文さんは「今年こそはコロナもウクライナ侵攻も収束してほしい」と願っている。
(松本直也)