バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックが西地区の首位に立った。2022年10月のシーズン開幕戦以来、一戦ずつ粘り強く戦った成果が実を結んできた。2月11、12の両日はホームの松江市総合体育館で昨シーズン、チャンピオンシップ(CS)で対決したアルバルク東京との連戦を控える。<下>ではここまでの戦いから、スサマジの強さとA東京戦や3、4月の最終盤戦を乗り切り、チャンピオンになるためのポイントを解説する。
(本社ニュースセンターデスク 舟越幹洋)

スサマジついに首位、ライバルとの激闘を振り返る 徹底解説<上> (Sデジオリジナル記事)

 新シーズンはここまで25勝7敗。リード・トラビスをけがで欠き、新戦力として補強したエペ・ウドゥ、白濱僚祐もけがで欠場している。よく耐えて戦っていると思う。外国人の中心選手ペリン・ビュフォード、ニック・ケイは毎試合、ほぼ40分間、フル出場してチームを勝利に導いている。ビュフォードは抜群の身体能力を生かした攻撃力で「超人」、ケイは守って走ってリバウンドを奪う姿から「鉄人」とBリーグの解説者に言われているほどだ。

1月8日の茨城戦で、ドライブで切り込むペリン・ビュフォード(右)
鉄人と呼ばれるニック・ケイ

 

▽チャンピオンの力ある

 ここまでB1の全チームを見てきて、スサマジがチャンピオンになるレベルの強さを持っているのは間違いない。東地区を独走し始めた千葉ジェッツとのゲームは1勝1敗と互角、昨シーズン準優勝の琉球ゴールデンキングスには2勝1敗と勝ち越している。

 ただ、各チームがスサマジを倒すためにものすごく研究してきているのを感じる。1月18日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦では、スサマジのいい面を消すため、名古屋Dは次々と戦術を繰り出してきた。10連勝を阻まれたが悲観するほどではない。B1のトップチームになってくると、最終的にはディフェンスの変化のような戦術で勝てる要素はほぼなくなってくる。バスケットは得点が多く、野球やサッカーのように先取点で試合の流れが大きく変わることはない。番狂わせが起きにくいスポーツの代表格で、ゲームは「チーム力」のガチンコ勝負に...