国内でテレビ放送が始まって2月1日で70年。戦後日本の社会現象や流行を映し出す時代の鏡であり続けてきたが、近年はインターネットの動画配信などに押され岐路に立っている。先にあるのは対立か融合か。〝メディアの王様〟と言われたテレビはどこに向かうのだろう。

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 1953年2月のNHKに続き、8月に日本テレビがテレビ放送をスタート。駅前や公園などに置かれた街頭テレビを見ようと当時、多くの人が集まった。その中に、まだ中学生で後に「視聴率100%男」と呼ばれたコメディアン、萩本欽一さん(81)の姿もあった。

 「初めて見たのは東京の上...