河上清会長(右)に見守られながら、足踏み式脱穀機を体験する児童=出雲市多伎町口田儀、多伎文化伝習館
河上清会長(右)に見守られながら、足踏み式脱穀機を体験する児童=出雲市多伎町口田儀、多伎文化伝習館

 【出雲】出雲市多伎町多岐の市立多伎小学校3年生18人が1月31日、多伎文化伝習館(出雲市多伎町口田儀)で昔の農具を体験した。住民から昔の米の作り方や農機具の使い方を教わり、当時の生活に理解を深めた。

 体験は社会科の授業の一環で開催。しめ縄やわら草履などを作る地元の住民グループ「室津わら工房」の河上清会長(82)が講師を務めた。

 児童は、河上会長から稲の穂先からもみを外す千歯こきや稲の乾燥に使っていた「なだら」など農機具の仕組みを学習した。

 約80センチの稲を受け取った児童は稲穂の粒を取り除く足踏み式脱穀機や、玄米からぬかを取って白米にする足踏み式米つき機を体験した。児童は「楽しい」と歓声を上げ、笑顔を見せた。

 竹下笑加(えみか)さん(9)は「今は道具が便利になったけど、昔は手作業で大変な苦労をしていたことが分かった」と話した。

 (佐野翔一)