トルコで料理や毛織物を学び、帰国後、松江市内でトルコ料理専門店を営む阪本理恵子さん=松江市西川津町=が、2月6日に発生したトルコ・シリア大地震を受け、音楽の仲間とともにチャリティーコンサートの準備を進めている。トルコを身近に感じてほしいとの願いを込める。 (山本貴子)
阪本さんは20代の頃に旅行でトルコを訪れ、絵皿や毛織物を見て、文化に魅了されたという。国民性についても「おおらかで困っている人に手を差し伸べる人が多い」と話す。
30代で現地に10年間滞在し、手工芸やトルコ料理の本場の味を学んだ。帰国後、松江市西川津町で民家トルコ料理店「やかもず・キッチン」を開業した。
阪本さんがトルコ・シリア大地震を知ったのは当日の夕方。ニュースで現地の建物が崩れ、人が生き埋めになっている状況に、阪本さんは「信じられない規模で驚いた」と振り返る。阪本さんが住んでいたトルコ南西部のアンタルヤは被害が小さかったが、友人の家族や知人が被災していると聞いた。
シリアを含め5万人以上の死者が出た被災地に「何かできることはないか」と考えた時、友人の音楽ユニットの一人から提案がありチャリティーコンサートをすることに決めた。
コンサートには、阪本さん、音楽家の藤原才知さん=松江市南田町、ピアノ教師の作野美千枝さん=同市西川津町=の3人が出演。トルコ伝統の弦楽器・バーラマやバイオリンなど5種類の楽器で、トルコにまつわるクラシックやポップス約10曲を披露する。
阪本さんは「(地震発生から)1カ月がたち、地震のことが忘れられつつある。音楽でトルコを身近に感じてもらい、何かしようと行動のきっかけになってほしい」と話す。
集まった浄財はトルコ大使館を通じて寄付する。
コンサートは複数回の開催を検討。日時が決まっているのは、21日に川津公民館(松江市西川津町)、4月30日に津田公民館(同市東津田町)で、それぞれ午前11時に開演する。













