新型コロナウイルスのワクチンの高齢者向け接種で、安来市が接種会場までの移動手段を持たず、タクシーを利用する高齢者に往復運賃を全額補助する方針を決めた。集団、個別両方の接種を支援対象とし、円滑に受けられる態勢を整える。
市内では個別接種が17日に始まり、集団接種は7、8月に安来、広瀬、伯太の3地区に特設会場を用意する。既に接種を終えた人のタクシー代も支援の対象となる。
利用を希望する高齢者は接種予約を済ませた後、各自で市が契約するタクシー事業者に送迎を予約。当日はタクシーで接種先に向かって会場受付でタクシー利用券を受け取り、接種後、運転手に券を渡して自宅まで送ってもらう。
市は地元タクシー事業者5社と委託契約を結ぶ予定。施設に入所していない高齢者約1万3500人のうち5%程度が利用すると推計し、事業費は1400万円を見込む。
市は24日、同事業費を盛り込んだ総額1億3100万円の2021年度一般会計補正予算案を発表。6月1日に始まる市議会定例会議に提出する。
(渡部豪)