出雲大社の巨大神殿を描いた作品を紹介する中川寧専門学芸員=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館
出雲大社の巨大神殿を描いた作品を紹介する中川寧専門学芸員=出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館

 【出雲】考古学関連のイラストを手がける早川和子さん=京都府在住=の企画展が出雲市大社町杵築東、島根県立古代出雲歴史博物館で開かれている。山陰を中心に発掘された古墳や集落跡を描いた76点が古代の暮らしぶりを伝える。18日まで。

 島根、三重、奈良、和歌山、宮崎の5県が優れた書籍を表彰する「第8回古代歴史文化賞」で早川さんが特別賞を受賞した記念に開いた。

 出雲大社の巨大神殿を描いた作品は縦111センチ、横79センチ。本殿を見上げる迫力のある構図が目を引く。西川津遺跡(松江市西川津町)の作品は狩猟の時代から、稲作の時代への変化が比較できる。早川さんが作画を担当したアニメ「出雲国風土記誕生秘話」や「古代出雲の愛の物語」の原画も展示されている。

 中川寧(やすし)専門学芸員は「古代の服装や髪形、風景が忠実に再現され、古代の状況が分かりやすく描かれている。ぜひ見てもらいたい」と呼びかけた。

 入場料は一般620円、大学生410円、小中高生200円。会期中休館日はない。   (佐野翔一)