ダイニング机の上に座って食事する息子。この後スプーンを投げ捨てて手づかみ食べを始め、机周辺も本人も米粒まみれになる
ダイニング机の上に座って食事する息子。この後スプーンを投げ捨てて手づかみ食べを始め、机周辺も本人も米粒まみれになる

 これまでは、入浴が最も憂うつな時間だった。首のすわらない0歳児と、イヤイヤ期の2歳児と一緒に入る風呂。段取りの複雑さ、作業の煩雑さ、泣き叫ばれる場面の多さに心から疲弊し、「全自動入浴」の機器が開発されれば、多少値が張ろうが絶対買う…などと思っていた。

 それから時がたち、あることに気付いた。「最近、風呂が苦痛ではない!」。0歳がつかまり立ちで待てるようになったことが大きいかもしれない。その代わり、新たな苦痛が生まれていた。それが食事時間だった。

 思い返せば、離乳食開始前の0歳はバウンサーという揺らせる椅子に乗せ、足で揺らしながら(行儀の悪さは大目に見てほしい)、上半身は2歳児と向き合って一緒に食べていて、比較的楽だった。離乳食が始まっても、0歳は椅子に固定されて動けないので、そこまで苦ではなかったように思う。

 そんな0歳が動き出すようになったから大変になったのだろう。椅子のベルトからは華麗にすり抜け、ダイニング机によじ上る。口に運んでやったスプーンは奪われて床に投げ捨てられ、それから豪快な「手づかみ食べ」が始まる。手づかみも、成長過程で大事なことだと分かってはいる。それでも「片付け係」として現場にいると、「もうやめて~」と言いたくなるのも事実なのだ。床は投げ捨てられた残飯や汁の〝海〟と化している。

 一方、2歳児も「だっこで食べさせて」と要求する。膝の上の2歳児に食べさせつつ、机の上の0歳を監視・制止しながらの食事時間。正直「楽しい」なんて一切思えない。

 食後、0歳は頭のてっぺんから爪先まで米粒やゆで野菜の残骸まみれ。お茶やみそ汁も浴びているのでびしょぬれだ。帰宅後すぐに入浴を済ませて夕食をとる流れにしていたが、せっかく入浴を済ませても食事で盛大に汚れるから、この流れも再考すべきだろう。夏場だったから、食事は裸でさせることにしたが、冬はどうしよう。

 そもそも料理が得意ではない。一生懸命作ったおかずが、ポイされたり、遊び道具にされたりすると、激しい徒労感に襲われる。そして、食後は大掃除の始まりだ。さて、どこから片付けようか…。

 (文化生活部・増田枝里子)

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