-「リノベーションまちづくり」とは。
「遊休不動産を活用して街を再生させる取り組み。街を変えたいという思いを持つ民間事業者を育て、補助金に頼らずに街を変える自立事業を生み出す『公民連携』のまちづくりの手法の一つで、大切なのは街を変えたいという若者、それを応援する不動産オーナーと行政だ」
-他の事例は。
「2010年の北九州市小倉魚町から、23年3月までに韓国、台湾など海外を含め101の都市・地域で進められている。和歌山市では南海和歌山市駅から歩いて約10分のアーケード商店街で40を超える事業が立ち上がり、約300人の雇用につながった」
-行政の役割は。
「行政は民間がスムーズに動くための背中を押し続けることが必要だ。まちづくりと呼ぶからにはどのようなまちを目指すのか、誰がどのような役割を果たしながら実現していくのか『ビジョン』と『プロセス』を定め、関係者に共有していくことが大切だ」
◇ ◇ ◇
しみず・よしつぐ 山梨県生まれ。東京大卒。建築・都市・地域再生プロデューサー。1992年アフタヌーンソサエティ設立。2019年からリノベリング代表取締役。