日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)と山陰中央新報社が31日から3日間、大山平原ゴルフクラブで開く女子プロゴルフのステップアップツアー「山陰ご縁むす美レディース」の出場者がほぼ固まった。同ツアー賞金ランキング1位でルーキーのウーチャイェン(Hon Hai Foxconn)らプロとアマチュアを合わせた108人が出場する予定。(景山達登)
25日時点で出場が決まっているのは105人。賞金ランキング4位の北村響(クリヤマホールディングス)、今季、レギュラーツアーにも出場している同5位の吉本ここね(不二サッシ)、同6位の沖せいら(フリー)らが名を連ねる。アマチュアでは前回大会3位に入った久世夏乃香や中国ジュニアゴルフ選手権(7月)で優勝した中嶋月葉らが出場する。
ベテラン勢では、通算23度のレギュラーツアー優勝経験があり、生涯獲得賞金ランキングでは4位に入る李知姫(イチヒ)(アイザック)に期待がかかる。山陰両県関係では、米子市在住の金宮みかど(フリー)や幼少期を松江市で過ごしたアマチュアの角江愛梨らが出場する予定になっている。
大会は31日と9月1日に行われる予選ラウンドの50位タイまでが、同2日の決勝ラウンドに進む。賞金総額2千万円、優勝賞金360万円。3度目の開催で初めて土曜日に決勝ラウンドが行われる。
▼日本女子プロゴルフ協会・寺沢副会長に聞く ハイレベルな展開に注目
山陰ご縁むす美レディースの開幕を前に、日本女子プロゴルフ協会の寺沢範美副会長に大会開催の意義や見どころを聞いた。 (聞き手は報道部・景山達登)
-山陰両県で開かれる唯一の女子プロの大会。開催の狙いは。
「目的は三つあり、一つ目は選手の育成とツアー強化、二つ目はゴルフの魅力を訴求すること、三つ目はトーナメントを通じた社会貢献だ。年々、各大会のレベルが上がっており、ツアー全体の魅力も増している。ジュニア世代を含めた山陰両県の皆さんに選手たちのプレーを見ていただき、地域に元気を届けたい」
-今大会の見どころは。
「今年のステップアップツアーは12大会中8大会で初優勝者が出た。数年前から群雄割拠の様相で、誰が上位に食い込んでもおかしくない。過去2大会の優勝スコアはいずれも12アンダーで、優勝した選手は飛距離、ショット力、パッティング力を兼ね備え、総合力が高かった。今大会もハイレベルな展開になりそうで、ルーキー、中堅、ベテランの戦略的な駆け引きも楽しめそうだ」
-若手選手の活躍も注目される。
「前回大会覇者の川崎春花選手はこの大会を制した後、レギュラーツアーで2勝した。(前回大会に出場した)桜井心那選手も昨年、ステップアップツアーで5勝し今年はレギュラーツアーで2勝した。今大会も含めステップアップツアーには、こうした若い選手に自信をつけてもらい、飛躍してもらうという狙いがある。また、アマチュア選手にとっては、プロの戦う姿を間近で見られるので刺激になると思う」
-ギャラリーが観戦を楽しむためのポイントは。
「ギャラリーの皆さんの応援は選手にとってすごく励みになる。自分の推しの選手を追いかけるのもいいし、決まった場所でいろいろな選手を見る方法もある。複数の選手を見ると、攻めている選手と守っている選手がはっきりするので、そういった点でも楽しんでほしい」(写真は@JLPGA)
てらさわ・のりみ 名古屋市出身。17歳でゴルフを始め、1986年にプロテストに合格。現役時代は、レギュラーツアーで2勝、ステップアップツアーで1勝を挙げ、生涯獲得賞金ランキングは151位(1億9667万5335円)。日本女子プロゴルフ協会では、トーナメント事業部副会長などを経て3月に事業戦略部副会長に就任した。63歳。













