島根、鳥取両県が13日、定点医療機関で4日から10日に報告された新型コロナウイルスの感染者数は、島根719人、鳥取500人で、1定点当たり島根18・92人、鳥取17・24人と発表した。前週比で島根は3・37人増、鳥取は1・59人の減。島根では一時ピークを過ぎたとみられていたが、学校での感染が急拡大しており、定点当たりの感染者数が再び増加に転じた。

 島根県感染症対策室によると、感染者の年代別では大半を10歳未満と10歳代の子どもが占めている。特に10歳代は人口10万人比に置き換えた数字で前週(8月28日~9月3日)に184・6人だったところ、今週は399・3人と急激に増加。夏休みが明けて以降、文化祭などの学校行事に合わせて校内で接触する機会が増えているとみられる。

 また、県内ではコロナとともにインフルエンザも流行の兆しがあり、県内の定点医療機関38カ所の感染者数は8月上旬から流行の目安になる定点当たり1・0人を超えた状態が続く。現在は減少傾向にある30、40歳代の親世代と、重症化リスクの高い70歳以上の高齢者へ感染が広がらないよう、県は、状況に応じたマスク着用など感染防止策の徹底を求めている。

 田原研司室長は「子どもの体調に少しでも異変を感じたら、早めに医療機関を受診するよう気をつけてほしい」と呼びかけた。

 13日発表の両県の感染状況で、島根の管内別内訳は、出雲(定点医療機関9)242人、松江(11)187人、浜田(5)158人、雲南(3)57人、益田(5)33人、隠岐(2)25人、県央(3)17人。

 病床(即応病床とコロナ患者が入院する一般病床の合計314床)使用率は、11日時点で50・6%。重症者はいない。

 鳥取の管内別内訳は、米子(定点医療機関11)229人、鳥取市(12)167人、倉吉(6)104人。

       (中島諒)