ベンチのお披露目式に花を添える園児たち=大田市仁摩町大国、道の駅ごいせ仁摩
ベンチのお披露目式に花を添える園児たち=大田市仁摩町大国、道の駅ごいせ仁摩

 山陰道の整備工事を担う総合建設業のカナツ技建工業(松江市春日町)が、建設用3Dプリンターを駆使して石州瓦の規格外品を使ったベンチを製作した。26日に道の駅ごいせ仁摩(大田市仁摩町大国)で披露。「GOISE」の文字を型取り、技術力をPRする。

 プログラミングすると造形する3Dプリンターは、作業効率を高め建設業界の人手不足を補うと期待される。同社は大田市内の山陰道整備工事で、島根県内初の3Dプリンターを用いた土木用構造物として集水升を製造した。

 3Dプリンターの技術を知ってもらおうと製作を企画した。モルタルに石州瓦の粉末を混ぜた材料を使って形作り、市に寄贈した。長さ1・9メートル、幅40センチで重さ310キロ。

 お披露目式に同社や仁摩保育園の園児らが参加し、楫野弘和市長は「島根県西部の地場産品を生かし、愛着の湧く仕上がりだ」と感謝。金津式彦副社長は廃材を減らせるなど3Dプリンターの利点に触れ「末永く利用してほしい」と話した。(曽田元気)