ひらたの柿の出荷が始まり、外観などを確かめる作業員=出雲市上岡田町、JAしまね平田柿選果場
ひらたの柿の出荷が始まり、外観などを確かめる作業員=出雲市上岡田町、JAしまね平田柿選果場

 出雲市平田地域の特産「ひらたの柿」が出荷時期を迎え、主力の西条柿「こづち」の出発式が4日、同市上岡田町のJAしまね出雲地区本部平田柿選果場であった。今季は猛暑による日焼けもみられたが、春先の霜害がなく、糖度やサイズは平年を上回っており、販売額は前年比2・4%増の約2億9千万円を目指す。

 「ひらたの柿」は、平田地域の農家78戸で生産する西条、伊豆、富有などの品種で、今年は全体で前年並みの計650トンの出荷を予定。このうち西条は330トンで、平均の重さが平年比2・4グラム増の179・1グラム、糖度は0・12度高い19・02度だった。生果のほか、一部は干し柿に加工して山陽や近畿、九州方面などに出荷。シンガポールや香港に輸出もする。

 出発式には、JAしまねの石川寿樹組合長や関係者が出席し、柿を載せたトラックの運転手に花束を渡し、出発を見送った。平田柿部会の川瀬利治部会長は「猛暑だったが、小まめな手入れで全体的に順調に育った。多くの人に食べてファンになってもらいたい」と話した。
(佐野卓矢)