米大リーグ、ドジャースの入団記者会見で背番号「17」のユニホームを着た大谷翔平選手=14日、ロサンゼルスのドジャースタジアム(共同)
米大リーグ、ドジャースの入団記者会見で背番号「17」のユニホームを着た大谷翔平選手=14日、ロサンゼルスのドジャースタジアム(共同)

 スポーツ選手が身を置く環境を変えることで、成績が大きく向上することがある。プロ野球の現役ドラフトでソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎投手は、今季12勝を挙げて38年ぶりの日本一に貢献した。「アレ」(優勝)を待ち望んだ虎ファンにとって、さぞかし心強い存在だったろう。

 バスケットボール男子Bリーグ1部では、昨季まで島根スサノオマジック(西地区)に在籍していた阿部諒選手が、今季は仙台89ERS(東地区)で主力として活躍。1試合平均13・1点を挙げ、攻守でチームを引っ張る。戦い方や役割が合ったのかもしれない。プレーに自信が感じられる。

 これからの最大の注目は、米大リーグのエンゼルスからドジャースへ移籍した大谷翔平選手だろう。右肘手術を受けたため来季は打者に専念。今季以上の打棒爆発が期待される。

 プロ野球日本ハムで二刀流を認められ、その環境がつくられたように、選手にとって指導者や周囲の人との巡り合いも重要だ。違った環境に身を置くことは苦労も多かろうが、自身の可能性を広げるチャンスにもなる。

 きのうの入団会見では「勝つことが僕にとって一番大事」と述べ、「明確な勝利を目指すビジョン」を持っていることをドジャースを選んだ決め手に挙げた。エンゼルスの6年間で経験できなかった米国版の「アレ」(ワールドシリーズ制覇)以外に背番号「17」は興味がなさそうだ。(彦)