家宅捜索のため自民党二階派(志帥会)の事務所に向かう東京地検特捜部の係官ら=19日、東京都千代田区
家宅捜索のため自民党二階派(志帥会)の事務所に向かう東京地検特捜部の係官ら=19日、東京都千代田区

 12月21日は「回文の日」らしい。<竹やぶ焼けた>など、始めから読んでも終わりから読んでも同じ言葉になる文句。日付の「1221」が回文のようになっていることから制定された。

 「クロスワードの日」でもある。1913年のこの日、米国の新聞にクロスワードパズルが初めて載ったことに由来するという。ともに言葉遊び。本紙も複数のクロスワードパズルを掲載しており多くの応募をいただく。今の季節、こたつに入ってじっくり挑戦するのもいい。

 言葉遊びといえば、子どもの頃に「駄じゃれ怪談」がはやった。物語のように話が進み、最後にしゃれの落ちがつく。例えば「恐怖のみそ汁」の話は、「きょう、麩(ふ)のみそ汁」が落ち。新作を考えるのは難しかったが、休み時間に盛り上がった。

 言葉遊びとまでは言わないが、誠意のない政治家の言葉にはがっかりさせられる。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑では、記者会見での質問に対し「この場は政府の立場として答えている」などと言及を避ける。かといって別に説明の場を設けるわけでもない。

 冒頭の回文にこんなのもある。<世の中ね顔かお金かなのよ>。「政治の世界で議員は顔を売ってなんぼ。それにはおカネがかかる」。そんな言い訳が派閥議員から聞こえてきそうだが、容認できない。もう一つ。<隠すリスクか>。いくら隠しても、リスクは常に付きまとう。(彦)