島根県西ノ島町美田の安達和良さん(81)は蜂蜜好きが高じて、隠岐島前3町村(島根県西ノ島町、海士町、知夫村)で絶滅寸前だったニホンミツバチの復活プロジェクトに携わる。生態調査から始めた活動は中学校の教員を退職した後に本腰を入れ、今では島前地域で50人の仲間に巣を分けるほど拡大した。第二の人生は自分で自分に使命を課し、奔走することで充実感が得られた。「家族に『マグロだね』と言われる。一生、動き続ける」と誓う。

 市販の蜂蜜は外国産か国産でもセイヨウミツバチが原料になったものがほとんど。「蜂蜜が好きで1升か2升を買って常備していた」...