読者の皆さんから意見を募り、山陰中央新報とSデジに掲載する「さんコメ!」。「細る生活交通、どう考える?」にたくさんの投稿をありがとうございました。いただいた全ての投稿と、記者の雑感を掲載しています。(かっこ内はペンネーム。内容は一部要約・編集しています)
1、JR木次線の廃線が危惧されるなか、私も反対をする1人です。しかしイベントがあると積極的に活用するのですが、日常ではやはり便利な車ばかりです。先日、木次線を走る列車に1人しか乗ってない現状を見た時にこれでは無理だなと実感しました。理想と現実はあまりにかけ離れてる。廃止反対を叫ぶのではなくて、じゃあ何とかして利用して、やっぱり木次線は必要不可欠と県や国に行動的届けましょう。(miko、64歳)

2、全国的に高齢者の事故が増加していて運転免許証返納が言われているが、田舎では車が無いと生活ができない。返納後には、どうしてもバスやタクシー、電車に頼るしかないのだが、人手不足や利用者数減で廃線や減便せざるを得なくなっていて、明らかに高齢者や通学の足に影響が出ている。高校生の職場体験に今の現状を知ってもらい、運送関係の仕事に就いてもらうよう働き掛けたり、給料を上げたりして人材の確保をすれば、ある程度は運送関係の底上げになるのではないだろうか? また、個人の車においては高齢者には最新の技術を載せた車で安全に走行してもらうために、購入時には国がある程度の負担をして、購入しやすくしてはどうだろう。私も年を取り、いつまで車を運転できるのか不安だが、何せ田舎暮らしなので、ボケないように、しっかりしていなければと思う、この頃です。
3、私は汽車やタクシー、バスに頼っていく時代ではないのではと思っている。最近、開業医さんも病院の車で患者さんを送り迎えしている。食品店も車にいろんな食品を積んで家のまわりにやってくる。2~3日前にほしいものを注文しておくと家まで持って来てくれる。薬局も薬や処方箋の薬も配達してくれる。最近はいろんな所が家まで来てくれる。なので、汽車が、バスがなど言わなくていい時代になるのでは。郵便局も手紙などを配達する時に投函する手紙などを郵便局に持って帰ってくれたら、何も言うことはないのでは。(ドルチェ76歳)
4、私の住む雲南市も生活交通の危機が伝えられ、この先の暮らしに不安を感じます。しかし、普段のバスや列車は利用者が少ないのも事実です。もっと、利用の方法を沿線住民が考える必要があるのでは? また、ドライバー不足に対しては、貨客混載など、ほかの手段と合わせて利用するなどできないでしょうか。

5、便利な世の中の一方で不便になっていく矛盾…木次線も廃線の危機。乗客が少なければやむを得ないことですが、徳島のDMVのように線路と道路両用車になれば生活面や観光の利用客も増えるのでは…JRとバス会社の協力が必要かと思いますが。また、ツーリングなどされる人のために自転車も乗せられるようにすれば利用度も多くなるのではないでしょうか。運転手不足も課題で自動運転の導入が将来的に必要なのかもしれませんね。(気になります子 60代)
6、乗って利用して守らなければと思うが、今は自由便利に移動出来る自家用車に乗り、バス利用はお酒を飲む時の年数回だけ。高齢になって免許返納したり運転できなくなれば過疎の山間地域では交通手段が少なく困ること多々。通院、買い物に20年後も運転できていればいいがなと思う。先日、90歳越えの独居の方が隣町のホームセンターへ運転して行ったと言われてた。大丈夫かと心配になったが、自分も周りから、そう思われるようになるのだろう。路線バスは学生以外の一般利用者が少ない。自分が運転できなくなった時に交通手段があるかどうか心配に思う。利用促進のイベントや企画は一時しのぎ。利用の少ない便は経営上、廃止されても仕方ないように思われる。利用の多い便だけ運行し、乗り合いタクシーかデマンド型が利用するには便利と思う。(冬タンポポ 65歳)
7、高齢者になりもっぱら頭をよぎるのは運転ができなくなった後です。私たちの地域ではまげなタクシーが走っていて、登録しておけば数人で町まで出かけることが出来ますが、なかなか自由に乗り付けているとまず病院へは?等々、免許証返納後の交通手段が一番の気がかりです。まだ、バスは何便か運行されていますが、バス停までの距離があり、買い物も町まで出向いても、重いものやかさばるものは、バス利用では家にたどり着くまでが大変だろうと、いつかくる現実に憂慮しています。(でめ)

8、中2の娘の社会の時事問題にライドシェアを答えとして選択する問題が出たようです。私は、それで初めてライドシェアを知りました。安全なライドシェアだったらいいかな!? 先日、義母は、隣人から、タクシーがつかまらないという電話があったので、迎えに行っていました。また、私の弟は、東京でタクシーの運転手をしています。この度、タクシーの運転手の魅力をラインで聞いてみたら、たくさん答えてくれました!(やっこ)
9、バスの運転手は路線バスよりインバウンドで給料の高い観光バスのほうに人がいくと聞く。路線バスの代金をあげて路線バスの運転手の給料をあげるべきだと思う。あるいは、バスの自動運転だ。欧州のほうでは車道に白線をひきそれによってまるで路面電車のように自動運転バスを運行してるそうだ。バスの運賃の値上げが無理ならそういう自動運転のバスを導入していくべきだろう。タクシーはライドシェアだ。ライドシェアの利点はタクシー会社が運転手やタクシー用の車を抱えなくていいところだ。ライドシェアで稼げるようになればIターンによる移住者も増えるだろう。すでに他国でやっていてうまくいっている技術や仕組みをを導入してほしいと期待している。(森田悟史)
10、人手不足による廃線は利用している人たちにとっては大変な痛手で、先日の利用者の人たちの生の声はなんとかならないものだろうかと実際、利用していなくても痛感しました。私たちのところは利用者が少なくなって、赤字路線で唯一の交通手段の三江線がなくなりましたが、どこへ行くのもとにかくバスか電車、自家用車…等を利用しないと遠くへ行くことができません。どうすればと言うところになると、なかなかいいアイデアが浮かびません。誰でも運転できるわけでなく人の命を預かっている以上、経験が必要で、何とか一度、やめた人たちの復活が叶えばいいのですが。(デメ、73歳)
記者雑感 定住を決める判断材料にも
記者は島根県西部の山間部出身です。20年ほど前、町営バスで中学校に通っていました。記憶では数時間に1本程度の運行でした。待ち時間が長かったり、休日はさらに便数が減ったりするので、通学以外に使ったことはほとんどありませんでした。交通の不便さもあり、学生寮のある隣の市の高校へ進みました。
それ以来、地元を離れて暮らしています。鉄道やバスなど交通網が充実していることは、住民の安心につながるのはもちろん、定住を決める判断材料にもなります。とはいえ、人口の減った地域でこれまで通りの運行をしていくことは容易ではありません。生活交通の維持は簡単ではないと、投稿から改めて考えさせられました。 (担当記者)
次回テーマ 地震への備え
次回のテーマは「地震への備え」です。石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生し、建物の倒壊や火災が相次ぎ、死亡者が多数出るなど甚大な被害が生じました。山陰両県でも津波が観測され、改めて地震の恐ろしさを目の当たりにしました。避難方法の確認や防災グッズの準備など普段心がけていることや、今回の地震を機に改めて考えたことを教えてください。
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