出雲市の特産野菜「神在ねぎ」が収穫のピークを迎え、12日、栽培する農家が冬の味覚を丁寧に抜き取っていた。
神在ねぎは、群馬県の下仁田ネギと神奈川県の湘南ネギを交配させた品種。軟らかく、加熱することで甘みが増すのが特徴。
同市芦渡町の畑で栽培する飯塚裕二さん(65)が80センチに育った神在ねぎを葉が折れたり傷ついたりしないよう一本ずつ手作業で取り出した。
飯塚さんは2年前から約10アールで栽培する。5月の定植後、順調に育ち、昨シーズンの1トンを上回る3トンの収穫を見込む。昨年12月上旬から収穫を始めた。飯塚さんは「葉先まで食べることができ、ほかの白ネギに比べ軟らかく甘い。一度食べてみてほしい」と話した。
神在ねぎは、JAしまね出雲神在ねぎ部会(神田真里部会長、25人)が計3ヘクタールで栽培し、約40トンの出荷を計画する。グラタンやシチュー、天ぷらなど調理方法の幅が広く、2月末まで島根県東部のスーパーを中心に店頭に並ぶ。
(佐野翔一)