第12回しまね小中学生新聞コンクールで入賞作品を選ぶ審査員
第12回しまね小中学生新聞コンクールで入賞作品を選ぶ審査員

 18日付紙面から「しまね小中学生新聞コンクール」の入賞作品を紹介している。「なかうみっておよげるの? なかうみしんぶん」「水と森となかよし新聞」。学年ごとに、興味をひくタイトルの力作が並んでいる▼12回目を迎えた本年度は、「『伝えたい!』を見つけよう」をキャッチフレーズに、島根県内の小中学校147校から合わせて5711点が寄せられた。いずれも手書きの作品。インタビューなどの記事構成、タイトル、レイアウトを工夫し、丁寧に作り上げた様子が伝わってくる▼審査を受け持ち、特に感じたのがイラストや色使いがきれいな作品が多かったことだ。自分の小中学生時代を思いながら「とてもここまでできなかった」とうなった。小学2年生の最優秀賞「モ~っと うしのあかちゃんしんぶん」は、家で生まれた子牛がテーマ。細かく観察した成果が読みやすくまとめてあった▼他にも学校や地域での体験、家族の話をきっかけにした作品が多く寄せられた。普段の生活の中には疑問のタネがいっぱいだ。当たり前と思っていること、知ったつもりでいることも、掘り下げていくと発見につながると大人が教えられる▼現地に行って自分の目で確かめ、人に話を聞き、一文字ずつ思いを込めてまとめた新聞作りは、貴重な経験になったはず。情報があふれる社会の中で、これからも疑問を持ち、探究する力を伸ばしてほしい。(彦)