現役時代の強さを支えた勝負勘は指導者としての節目の大会でもさえ渡った。昨年10月の鹿児島特別国体少年男子で島根を過去最高の準優勝に導いた開星高柔道部監督の下田尚(65)の柔道家としての信念は「選手は指導者を見て育つ」。かつての自分と同じように、全国の頂点に肉薄した教え子に視線を向けると、厳しかった表情...