島根県知夫村の多沢地区に村で、初めてとなるテレワーク施設が15日にオープンする。窓の全面から無人島や日本海、はるか先に島根半島を望む抜群の眺望が魅力。運営者は離島での滞在を楽しみながらリモートで仕事をするワーケーションの移住者や観光客のほか、地元の人も気軽に利用できるコミュニティー空間を目指している。
施設は屋外テラス席もあることから「CHIBURI TERRACE(チブリ テラス)」と命名した。木造平屋の126平方メートルで屋外テラス席も含めると30席。電源やWi-Fi、冷暖房を完備する。1994年にログハウス管理棟として建ち、飲食店が2019年まで営業していた。所有する村が23年度に国の離島活性化交付金4千万円を活用し、改装した。
放牧牛の頭に取り付ける位置検知用ICタグ「カウカウココイル」を展開するYL17(本社・知夫村)が村内でオフィスを探していたところ、入居とともに施設の管理・運営に乗り出すことを決断をした。
志賀リサ社長(57)は東京都内のデザイン会社を経営。約6年前、知人の子どもの誕生祝いに知夫村へ訪れた際、牛や馬の多さや絶景に魅せられた。21年に村内で起業し、現在は島前3町村で200頭がカウカウココイルを付けている。志賀社長は「海の上にいるような気分で仕事ができる理想的な場所だと思う」と抜群の眺望の魅力を交流サイト(SNS)で発信するといい、「地元の人にも来てもらい、ほっとする場にしたい」と話している。
軽食、飲み物(各450円)を注文するか、利用料2時間450円が必要。貸し切りも受け付ける。
営業時間は午前10時から午後4時まで。
(鎌田剛)













