
―6日に出雲市―岡山の新型特急やくも273系がデビューします。
新型車両の導入で、より快適に移動いただけると考えています。
沿線の特徴を表現した色、デザイン、そして乗ること自体の楽しさを感じていただける空間になっています。
座席もグループやご家族連れにも使いやすいものになるように工夫しました。
多くの人に山陰へ足を運んでもらい、交流人口・関係人口の拡大につなげてまいります。

―訪日外国人(インバウンド)も含めた観光客は、新型コロナウイルスの感染拡大前まで、ほぼ回復しました。
山陰へのさらなる誘客に向け、山陰の魅力を地域とともにストーリーとして発信することが重要だと考えています。
2025年の大阪関西万博を見据え、特急スーパーはくとは鳥取―大阪で1往復増便しました。
また、23年に米子空港のソウル便が復活し、鉄道での旅行に適した「レールパス」の利用も伸びています。
3月には訪日向け関西・山陰エリアパスを新たに設定しました。回遊性をさらに高め、誘客促進に努めてまいります。
―観光ナビアプリ「tabiwa(タビワ)」のエリアに山陰が追加されました。
お得な周遊パスの販売や、松江ではバスなど地域交通と連動したAI(人工知能)による観光プランの作成で、まち歩きを促す機能もあります。
「tabiwa」と連動している生活ナビアプリ「WESTER(ウエスター)」とともに鉄道の利用者を増やしてまいります。

―駅の活性化や駅周辺のにぎわい創出に取り組む狙いを教えてください。
鉄道の利用者を維持・拡大していくためには、駅をまちづくりの起点とし、まちの回遊性を高めることが不可欠だと考えています。
また、単独で行動ニーズに応えるのではなく、同業他社と連携し地域交通を充実させることが必要です。
自治体や経済団体、企業などと連携し、地域価値の向上、駅周辺の活性化やにぎわい創出に努めてまいります。

新社会人には「謙虚に、YES思考から」の言葉を贈りたいです。
お客さまや取引先からのご意見、上司・先輩・同僚からの助言などを謙虚に受け入れる前向きな思考が大切です。
相手の知恵を活かし考えることの積み重ねにより、物事の本質に一層肉迫することができます。
また、相手に対して好印象を与え、円滑な対人関係づくりにもつながります。

佐伯祥一=大阪府出身(58歳) 2021年に現職に着任。
趣味は街歩き、読書、スポーツ観戦です。JR西日本硬式野球部の副部長を務めた経験があり、仕事と会社のシンボルスポーツクラブとしての役割をはたす社会人スポーツには共感するところが多いですね。
読書は乱読タイプ。文化や伝統に彩られた山陰での街歩きは息抜きになります。