
ー製造業の発注業務を効率化するソフトウエア「調達業務改革Web―EDI e商買」が顧客を増やしています。製品開発において、大切にしていることはありますか。
孫子の兵法にある教え「相手を知り、己を知れば百戦危うからず」は、現代のビジネスでも通用することだと思っています。競合他社の製品を分析し、他にはない便利な機能を付けた製品を開発すれば、お客様にありがたがられ、抜きん出ることができます。
また、独創性の第一歩はまねをすることから始まります。その意味で、学び続けることは極めて重要です。
ー 地方創生への強い思いを抱いておられますね。
このローカルエリアをいかに変えていくかを懸命に考えて行動しています。
島根県は人口が減少を続け、経済的な活力が年々低下しており、このままでは未来がありません。県内の東西間格差を解消するため、高速道路や幹線国道の整備を促進する必要があります。
ITがなくては生きていけない時代が到来するため、高速大容量の通信回線も全県に張り巡らせなくてはなりません。

ー 地域の活性化をどのように進めるべきでしょうか。
国が主導して地方の振興に取り組んでいますが、本来は地域に暮らす私たち一人一人が考えて行動しなければなりません。
地方の実情を反映した政策を実現するには、首長や議員、経営者たちが的を絞り込んだ上で国に提言しないといけない。強力なリーダーシップが必要ですが、現状は十分とは言えません。
地域にはびこる「事なかれ主義」を変え、行動していかなくてはならないと思います。
ー 若者へのメッセージをお願いします。
仕事とは元々、楽しいものではなく、自分自身で楽しくするものだと思います。好きなことをしながら生計を立てるのも一つですが、職業人として社会に役立つことが喜びにつながるはずです。
地域を変えていくのは若い力です。世の中に迎合せず、丸く収まることなく自分を磨いてくれることを望んでいます。


社会人として自立をしてほしいと思います。そのためには、職業に就いて社会に役立つ人になってほしいと思います。
日本、世界はもちろん、山陰には様々な課題があります。原発再稼働、竹島問題、海洋汚染、PM2.5、少子高齢化等々、これらの課題を正面から受けとめ、問題解決に向かってほしいと思います。

石𥔎修二=出雲市出身。早稲田大学卒。
富士通、日立中国ソフトウェア(現 日立ソリューションズ西日本)で、システムエンジニアとして主に金融システムの開発に携わり、1995年オネストを設立。自ら考案したパッケージソフト「調達業務改革Web-EDI e商買」は全国50,000社の製造業で利用されています。
趣味はゴルフ、囲碁。












