―法人設立から70周年ですね。

土木建築に始まり、水処理事業や集落排水事業など、幅広く取り組んできました。何よりも地域の皆さんに育てていただき、元気をもらって社業の発展につなげてこられたと感謝しています。

私たちが請け負っている公共事業の本来の利用者は住民の皆さんであるという基本を忘れずに、次の80周年、さらに100周年に向かいたいと思います。

―建設現場での生産性向上の取り組みを表彰する国土交通省の「インフラDX大賞」で賞を受けるなど、情報通信技術(ICT)を積極的に導入しておられます。

入職者の減少が続く建設業界において、機械化や生産性向上の取り組みは必要不可欠になっています。

建設現場で施工状況を3次元データで表示し、確認作業や施工効率を上げる取り組みが導入されていますが、現場からも「こんなアイデアを導入したい」という新しい提案がどんどん上がってきています。社として挑戦を後押しし、設備の導入も進めたいと思います。

県内外の他業種の企業とも連携を強め、今後も生産性向上を追求したいと考えています。
 

 

 

―人材確保の取り組みは。

高校や大学に出向いて出前授業を重ねるなど、まずは学生に建設業界について知ってもらい、魅力に触れてもらうことが大切だと考えています。

採用とともに離職の防止も重要であり、昨年導入した完全週休2日制のほか、現場でも工事と工事の合間にしっかりと休暇を取ってもらい、休日の確保と働きやすさの向上に努めています。

―今後の展望をお聞かせ下さい。

4月から、時間外労働の規制に伴う2024年問題への対応も求められ、大きな転換期を迎えています。

24年問題に対しては、国や自治体といった発注者と一体で取り組む必要がありますが、自社として仕事のやり方を大胆に変えながら、大学との共同研究を通じて新しい技術開発にも力を入れたいですね。

チャレンジ精神旺盛な社員とともに、新たな価値創造企業への歩みを進めたいと思います。

 
 

大きな志を持って、チャレンジする若者に期待しています。

当社は変化を恐れず、新しいことにどんどん取り組もうとする社風が根付いています。やりたい事業があれば、ぜひ手を挙げてみてください。

新しい分野には社内ベンチャーのような制度があってしかるべきだと考えていますし、社として全面的に支援したいと思っています。

 

 

金津 任紀=松江市島根町出身(77歳)2001年から現職。

松江市島根町加賀で生まれ育ちましたので、海は私の古里だと思っています。だからこそ、港湾の整備事業や水処理事業にも熱心に取り組んできました。

今でも友人と釣りをする時間がとても好きです。さおの引き方でどんな魚が釣れるのか予想してワクワクしますね。

カナツ技建工業㈱HP