
ー 施工した「松江しんじ湖温泉 なにわ一水」がジャパントラベルアワード2024の「部門賞アクセシブル部門」「特別賞宿泊施設部門」のダブル受賞を果たしました。
ユニバーサルデザインなど、オーナーの思いを理解し、具現化することができました。高付加価値事業が2023年度もあったので、これからも地域の観光や商業を盛り上げるため来訪者のニーズに対応した施設作りを目指していきます。
ー 資材価格の高騰が続いています。住宅建設にどのような影響が出ていますか。
新型コロナウイルス禍前より1.3倍~1.5倍は商品の価格差を感じています。契約から着工の時期を短くするようにして材料価格の差を減らせるように努力しています。高騰が長続きしていくと見込み、住宅購入を検討する方が出にくい状況です。
こうした中、従来の工法に加え、壁の内側に空気層を作り、床下の空気の循環で室温、湿度を調整するWB工法を島根県で初めて導入し、自然派ユーザーニーズの拡大を目指していきます。

ー コロナ禍をきっかけにお客さんの住宅観に変化はありましたか。
コロナ禍は洗面台を玄関付近に設置する設計に人気がありましたが、感染症対策も時を経て変わったので要望が減りました。花粉や太陽光の影響がなく、プライバシー保護の観点から洗濯物の室内干しのニーズが高まっています。
また、交流サイト(SNS)やインターネットを使って調べ、住みたい家のイメージを強く持っている方が増えたように思います。施主の要望に寄り添いながら、長く快適に住めるように、湿度が高く雪も降る島根の気候に合った提案を心がけています。
ー 今後の展開は。
宅地の需要が増えてきているため、松江市の橋北地区で大規模な宅地開発を予定しています。物価高の動向に対応しながら、WB工法など新しいものを提供できる体制を整え、顧客の満足度を意識して事業を展開していきたいと考えています。

建設産業は昔からある産業であり、3Kなど固定されたイメージもあると思いますが、今の時代はICTをはじめコンピューターなどを使った仕事が大幅に増えました。またモノ造り産業であること、そして大型の物件を作れる経験は他では味わえないし、達成感はハンパじゃありません。ぜひ建設産業に入職してもらえる人が多くなってもらえることを望んでいます。
木村直樹=島根県松江市出身(52歳)島根県立松江東高校から私立駒澤大学へ進学卒業。
他社を経て現在の会社へ入社。2019年4月社長就任。趣味はマンガとテニス。子供の進学が決まり、子育てが終了。大学卒業を楽しみに働く意欲を高めています。